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少人数向けでも高機能！　家電、シニア層狙い新製品ぞくぞく

太山犬郎
2017/09/28 12:47

少人数向けでも高機能！　家電、シニア層狙い新製品ぞくぞく

2017.9.28 12:00

　厚生労働省の平成２７年国民生活基礎調査によると、夫婦のみや１人の世帯は５０％超を占め、１０年前に比べ１５ポイント程度上昇した。こうした少人数世帯の増加を背景に、単身や２人向けに機能を充実させた家電が増えてきた。これまでの単身向け家電はシンプルな商品性で低価格が定番だったが、夫婦２人のシニア世帯でも高機能を求める消費者に合わせ、メーカーが開発に力を入れている。

おいしく調理

　パナソニックが今月１日に発売した炊飯器「ＳＲ−ＪＷ０５７」は小容量の３合炊きだが、これまで最上位機種で採用してきた熱対流と加圧・減圧により炊飯器の中で米をおどらせるようにして炊く機能を搭載した。

　担当者は「５０〜６０代を主な利用者に考えている。少量でも、もちもちのご飯を楽しんでほしい」と話していた。想定価格は８万６千円前後。

　シャープは８月、水蒸気で調理するオーブンレンジ「ヘルシオ」シリーズに「ＡＸ−ＡＷ４００」を加えた。内容量は２６リットルと少人数向けだが、音声による献立相談・設定機能や、簡単に操作できるカラータッチ液晶を採用した。１５万円前後を想定している。

　「少人数向けでも機能を充実させてほしいとの消費者の要望に応えた」（担当者）という。

１人を快適に

　生活用品大手、アイリスオーヤマ（仙台市）のエアコン「ＩＲＷ−２２１７Ｃ」はＷｉ−Ｆｉ（ワイファイ）でスマートフォンと連動する機能を付けた。外出先から操作して、帰宅前にあらかじめ部屋の温度を調整することが可能だ。人がいなくなると省エネ運転に切り替わるセンサーも備えている。想定価格は８万６千円前後。

　同社幹部は「寒い冬に帰宅して暖まるのを待つのはつらいという単身者の意見を反映した」と説明。「単身や少人数世帯向けに快適な暮らしを提案していきたい」と語った。

　ダイニチ工業（新潟市）が８月に発売した石油ファンヒーター「ＦＷ−３３１７ＫＥ」は、１人部屋や寝室で使われることが多い小型の５リットルタンクモデルだ。

　消臭能力が高く、大型液晶や大容量モデルのみで使っていた持ちやすい灯油タンクを採用した。想定価格は２万３千円前後。

軽さを追求

　シニア層も自宅で毎日使用する掃除機では、軽量化や使い勝手の向上を図った製品にメーカー各社が力を入れている。

　パナソニックは、５０〜６０歳代が使い慣れた紙パック式掃除機の新製品を発売。本体やノズルなどを含めて３・３キロと従来以上の軽さを実現するとともに、前かがみで腰を深く曲げなくても掃除できるよう持ち手の形状を工夫し、負担を軽減させた。

　パナソニックは５０〜６０歳代を主なターゲットにした家電を展開しており、今回発売の掃除機「ＭＣ−ＪＰ８００Ｇ」では、これらの世代へのアンケートなどを基に使いやすさをさらに追求。姿勢が前かがみだと頭や上半身の重みが腰にかかりやすいため、背筋が伸びた分、約３キロの重さに相当する腰への負担を軽減できるという。店頭想定価格は５万９千円前後。

　三菱電機は持ち運びやすいデザインで階段掃除などにも便利な「Ｂｅ−Ｋ（ビケイ）」シリーズの３機種を５月下旬に発売した。最も軽いもので全体を３・４キロに抑えている。

　アイリスオーヤマも本体が１・８キロと業界最軽量クラスの「ＩＣ−ＢＴ１」を５月下旬に発売。ノズルなどを含めても３・０キロと軽くなっている。

http://www.sankei.com/life/news/170928/lif1709280008-n1.html

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