今日は秋晴れの行楽日和となりました。(と、テレビが朝から騒ぐので、)
昨日お出かけしたばかりなのに、こんなに青空が澄んで見えるのも久しぶりのこと。
3年ぶりに竹田(たけた)市の「七つ森古墳」の彼岸花を見に行きました。
竹田市は滝廉太郎の故郷であり、「荒城の月」の岡城址があります。
昨日の豊後高田の記事はまだ終わっていないけど、時節柄、彼岸花の方を先にしますね。
今日は車で一人旅です。
ゴールの菅生(すごう)まで、車で約1時間ちょっと。
もう少し走れば熊本県に入り、阿蘇山に近い県境です。
今年で20回目の「彼岸花祭り」は、台風18号の襲来で中止になり、もう花もめちゃめちゃに倒れたかと思いましたが、連休明けが満開になったそうなのです。
正面の森が七つ森古墳群のある彼岸花の群生地で、この辺りではキャベツやレタス、アスパラガス、トウモロコシなどの高原野菜が栽培されているのです。
森の右手の方に駐車場があり、
駐車場から古墳群のある森に入ります。
入り口に「豚舎建設反対」の幟がはためいていて、なにやら近くに豚舎ができる模様?
25日頃が見頃だったようで、花は最盛期を過ぎつつありますが、まだ沢山の観光客が来ていて、三脚を立てたり写真撮影が盛んにおこなわれていました。
この左のこんもりと盛り上がったところが古墳で、昔は7基の古墳があったらしいのですが、今は4基だけ残っています。
昼間でも一人では怖いような、古墳の森に咲く20万本の彼岸花。
古墳はお墓ですからね〜
満開の桜の花の妖しげな美しさに「桜の下には人の死体が埋まっている」という小説を書いたのは梶井基次郎。
血の海のような彼岸花の下には・・・・・
古墳は既に盗掘、発掘済みで、屍も埋葬品もありません。
すぐわきの田んぼの畔にも、
57号線沿いにも、延々と彼岸花が咲いています。
2007年に公開された、大林宣彦監督の映画「22才の別れ Lycoris(リコリス) 葉見ず花見ず物語」は、先日の台風で大きな被害のあった津久見市がロケ地になり、その回想シーンでここの彼岸花が撮影され、有名になったというのは「有名な話」なのです。
「リコリス」は彼岸花、「葉見ず」は彼岸花は咲き終わってから葉が出るので、今は葉がありません。
4年前に息子とここを訪れ、彼は無心にカメラのシャッターを押していました。
それからすぐ近くのすごうの道の駅に行き、ここで「丸福」の七つ森定食を食べたのです。
今日も大勢の人で賑わっていて、レストランには今も「七つ森定食」がありましたが、思い出すと悲しくなるのでとても食べる気にはならず、野菜やこんにゃくなどを買って店を出ました。
家を出る時、ちゃんと水汲み用のタンクを(これも息子が買ったもの)乗せていたので、湧水群のある地域に移動しました。
竹田市は名水の里で、いたるところにこんな水汲み場所があるのです。(約50か所)
河宇田湧水では、次々と車が水汲み場に横付けし、ペットボトルやタンクをいっぱい持って来て水を汲んでいます。
かけ流しの名水は、どこも無料で汲み放題です。
あ〜、ちなみに先ほどの彼岸花の見物も、駐車場も無料ですよ。
このすぐ横には、「竹田の中華そば」の店があり、水車も回っているので店名は「こっとん」(水車の音)
ラーメンではなく、「中華そば」です。
水車の下には、名水で育った自然のクレソンが生えています。
「こっとん」で、中華そばをいただきました。
麺は手打ちで、以前は粉も水車で挽いていたのだそうですが、手打ちの縮れ麺はコシがあって、鶏がら系のおいしい醤油スープに、かぼすも添えられていました。
中華そばは豚骨スープじゃありません。
大分らしく、シイタケの甘辛煮も入っていますよ。
すぐ近くの泉水湧水
柄杓も用意されていますが、ペットボトルをどっぷり浸して汲むのです。
丁度水を汲みに来た息子と同じ年くらいの青年が、私が写真を撮り始めると「どうぞ、ゆっくり撮ってください」と、その場から移動してくれました。
ここにもクレソンがいっぱい生えているので「採ってもいいのかしら?」と尋ねると「いいんじゃないですか」と爽やかな笑顔で答えます。
またまた、息子を思い、涙が出そうになりました。
「あら〜、タニシがついているわ」
「ちゃんと洗わないとだめですよ、卵がついていたりするから」
ありがとう、うるうるうる・・・・
☆☆☆
「こっとん」で買った、一風堂のソースでキュウリを和えました。
すごうの道の駅の手作りコンニャクとゴボウの煮物、阿蘇高菜は塩抜きして辛子明太子と油炒め。
昭和の町で買った「すき焼きコロッケ」と鯛のフライに、名水のクレソンも添えて・・・・・
今日もいい一日に終わりました。
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