昨日は繁昌亭での「若手噺家グランプリ2017」でした。
お越し頂いたお客様、本当にありがとうございました。
私は今回が初参加でした。
本当に最高のお客様で、規定時間を大幅に超えてしまいました。
キチッと時間に合わせて稽古していたのですが、途中で「勝負なんか、もうどうでもいい」 真剣にそう思いました。
こういう賞レースの場で、あんな気持ちになったのは初めてでした。
噺家冥利につきます。
本当にありがとうございました!
でも正直、今でもこういう大会は嫌いです。
自分自身の見解は以前と変わりません。
どれだけ綺麗事を並べても、実力以外の要素(見た目や肩書き、ツテやコネ)がなければ優勝はできません。
こういった賞レースの過去のデータを見ると、全てがそうなっているからです。
だからそれも現実なんです。
この大会も やはり自分は「若手噺家寄席」としては出演できても、「若手噺家グランプリ」には参加できません。
つまりは、時間オーバーしてなくても、元々この大会の参加者としては失格なんです。
お客様や演者の中にも賛否はあると思います。
でも順位を付けるという事は、笑福亭仁鶴と桂枝雀が、どっちかが上で、どっちかが下になるということ。
四天王は誰かが1位で、誰かが4位になるということ。
やはり自分には理解できない。
だけど事実として、昨日のような想像もしていなかった事があって、それはもう一片の後悔もなく、最高の思い出になっていること。
ちっぽけな自分の価値観など吹き飛ばしてくれる。
理屈じゃなくて、こうゆう事があると、素直に「また出たい!」と思わされたこと。
この日のお客様には心の底から感謝しています。
本当に出てよかった!