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近年若い女性の間で大流行中の【リップティント】というアイテムがあります。
リップアイテムの中でも特に鮮やかな色づきが特徴で、
発祥は韓国コスメと言われていますね。
普通の口紅のような形のものもあれば、
ジェルやリキッドのようなタイプ、オイル状のタイプ、ジャムのように粘性のあるタイプなどなど・・・
韓国発祥のブランドを筆頭に
現在では日本国内ブランドからも様々な種類のリップティントが発売されていますね。
今日はこの【リップティント】というアイテムが一体どのような成分で出来ているのか?
そのメカニズムに加えて予期しうる問題点などについてまとめていきたいと思います。
◎【リップティント】の基本的な効果と意味
リップティントについては様々なWebメディア等で既にその概要については語られていますが、
『ティント(tint)』という言葉が元々「染める」という意味合いを持つ言葉であることから
“くちびるの色を染めるコスメ”
という風に一般には認識されているようです。
その特徴としては
普通の口紅と比べると鮮やかな発色・色づきのものが多いと言われており、
何より重視される特徴がその【落ちにくさ】です。
唇そのものを染めている場合もあり、この場合多少舐めたり拭いたりしてもほとんど落ちません。
鮮やかな発色がとても長持ちするのがその最大のメリットと言えるでしょう。
また温度条件や皮膚の酸性度合い(pH)等によってその発色が異なるなどの不思議な性質があるため、
先の持続性に加えて
「自分だけの色みを発色させることができる・・・」
というオンリーワン性も受けて現在大人気の商品となっていますね。
性質や特徴そのものはとてもおもしろいと思います!
◎普通の口紅とリップティントの基本成分の違いとは?
そこで最近当ブログでも増えているのが
「リップティントと普通の口紅とでは成分がどう違うのか」
という質問です。
リップ系の成分はこれまであまりこのブログでは解析などをしていないため、
ブログをしっかり読んでくださっている読者様でもその差異に気づけないかもしれません。
一部の方は口紅とティントとの差は何か特殊な成分が関与しているのでは?
と思っている場合もあるようですが、、
実はこの違いは意外に単純です。
普通の口紅とリップティントとの成分の最も大きな違いは、
その【色素(着色剤)】の種類にあります。
具体的に言うと、
- 【顔料】を主体に配合しているものが普通の口紅
- 【染料】を主体に配合しているものがリップティント
皮膚表面の凹凸内部には入っていかないため落ちやすく発色も穏やかです。
つまり一般的な普通の口紅というのは、
顔料を油で固めているのが基本的な成分構成になっているわけです。
顔料そのものはあまり濃い発色をしないので
ぺったり厚めに塗らないとちゃんと色が付かないようになっています。
対して『染料』は顔料とくらべて粒子が非常に細かい着色剤で、
皮膚表面の凹凸に入り込めるためとても色素が定着しやすい特徴があります。
このため多少の水分や油分では落ちにくく、
さらに色の発色も非常に鮮やかで顔料ほど沢山塗らなくてもしっかり色づきます。
さらに水に溶けやすいもの油に溶けやすいもの酸性やアルカリ性などpHに依存して色が変わるものなどなど様々な種類があり、
様々な染料のこれらの特徴を利用することで
?自分の体温や皮膚表面のpH条件などに依存して色調が変化する
という不思議なリップアイテムを作ることも可能になります。
こちらは韓国発祥ブランドの『エチュードハウス』さんの「ウォーターティント」と呼ばれるアイテムですが、
成分的にはどちらも【水】を主成分に作られています。
染料はその成分そのものだけで唇を染色することができるため、
極論的には顔料を油で固めて塗る普通の口紅のように油分をベースにしなくても
水ベースであっても落ちにくい色を付けることも可能というわけです。
なるほど、
徐々にリップティントの全貌が明らかになってきましたね!
◎リップティントのデメリット@・・・『色素沈着しやすい』
しかし当然こういったティント系アイテムには重大なデメリットがあります。
そのひとつがよく言われている「色素沈着」です。
当たり前すぎる話なんですが、
染料はメカニズム的には『唇を染めている』わけですから、
ティント系アイテムを使うということは
つまり自ら唇を着色(色素を定着)しているのと同じことです。
ですから色素沈着しないわけがありません。
基本的には自ずから色素沈着させていると思って使用して欲しいと思います。
ただし、
唇というのはとても皮膚の代謝が活発なので
唇の皮膚表面が多少着色されたとしてもすぐに剥がれてくれます。
このため
まぁもし色素沈着が起こっていたとしてもすぐに皮膚が入れ替わって剥がれ落ちているため
よほどのことが無ければ元の唇が凄い色に定着してしまうということは稀だと思われます。
ちなみに、
特に色素沈着しやすいのはさきほどのウォーターティントのようなタイプになります。
水をベースにしているため油分ベースのものに比べて皮膚に浸透しやすく、
色素がより皮膚の深い部分で定着してしまいやすいと考えられます。
つまり「水ベースだから安心」というようなことは一切なく、
むしろオイルベースの方が浸透しにくいので色素沈着のデメリットは小さくなるといえます。
ちなみによくウェブメディアなどでは「ティント系は色素沈着しやすいからよくクレンジングしましょう」的なことが書いてありますが、
定着してしまった場合はどれだけクレンジングしてもほぼ取れません(^^;)
剥がれるのを待つのが1番得策ですね。
ただオイルティントはベースの油剤が『水添ポリイソブテン』などの被膜持続性の高い基剤で出来ているものが多いので、
これは油剤そのものが強めのクレンジング剤でしっかりクレンジングしないと落ちにくいですね。
この時のクレンジングの負担も唇にとっては結構なダメージになりそうです。
◎リップティントのデメリットA・・・『アレルギーが起こりやすい』
次に、僕は上記の色素沈着よりもどちらかというとこちらの方が問題ありと考えています。
実は『染料』は非常にアレルギーを起こしやすい成分なんです。
人がアレルギーを起こすメカニズムは、
簡単に言えば色んな成分を身体の免疫機能がバクテリアやウイルスなどと誤認して
これを退治しようと働くことです。
バクテリアやウイルスは『タンパク質』で出来ているので
アレルギーの原因になる物質は基本的に『タンパク質』に由来する成分です。
タンパク質は特にアレルゲン物質と誤認されて免疫機能が誤作動しやすいわけですね。
対して「染料」はタンパク質ではありません。
だからその成分そのものはアレルギーにはならないはずです。
…が、染料は皮膚表面の角質などのタンパク質ととても結合しやすい物質なので、
染料と角質タンパク質が合体した【染色タンパク質】がアレルギーを引き起こしてしまうことがかなりあります。
(金属アレルギーなども同じく金属と皮膚のタンパク質が合体した物質が原因となっています。)
ちなみにタール色素系のアレルギーの原因は主にこれです。
染料の多くは基本的にタール色素ですからね(^^;)
もちろん角質と合体したからと言って必ずアレルギーが起こるわけではありませんが、
この辺は「閾値」と言って人それぞれにアレルギーを起こすまでの許容量があるため
これを超えない限りは基本的には問題なく使用できます。
ただし一旦アレルギーが出てしまった場合は同じ染料はもう基本的には二度と使用できないと考えた方が良いです。
【ボロボロに唇の皮が剥ける】【付けるたびに痒みが出る】【水疱が出来る】などの症状が出たら、
そのアイテムの使用は即控えるべきと言えます。
重度になると蕁麻疹や舐め取ったときに口内や喉の奥で炎症を起こしてしまうこともありえます。
ちなみにこのアレルギーが起こりやすいのも色素沈着と同じくウォーター系が1番リスキーです。
角質に浸透しやすくより定着しやすいので、その分アレルギー発生率も上がると考えられます。
逆にオイル系は皮膚に浸透しにくいのでこのリスクもその分小さくなるでしょう。
まぁどちらにせよ染料が多ければそれだけリスクは大きくなるので、
肌が弱い人やアレルギーを起こしやすい方は出来るだけ“顔料”をメインにしたリップアイテムを使うことをオススメします。
この辺りはくれぐれも気をつけたいですね。
◎リップティントの定義は各社様々?
というわけでリップティントの成分の特徴とデメリットについてまとめてみました。
ただこちらには一般論的なことをまとめたのですが、
実際には「ティント」の定義自体が各社色々バラバラで
必ずしも『ティント』と商品名にあるからと言って染料がベースで使われているわけではない場合もあるようです。
実は冒頭の写真にあるように色々有名商品を購入して成分を比較してみたのですが、
真ん中の欄が赤字が染料、青字が顔料という風に色分けしてます。
(上の方がティント系、下のほうが普通の口紅系でまとめてました。染料と顔料の区別はを参考にしています。)
これを見るとエチュードハウスさんのティント系はほぼ真っ赤でまぁ明らかに染料がベースなんですが、
例えばセザンヌさんやキャンメイクさんなんかは(同じ井田ラボラトリー系列ですが;)、
ティントって書いてある商品の成分を見てもほとんど顔料で、
セザンヌのカラーティントリップの染料の使用割合は1番下の普通のグロスリップの着色剤とさして変わっていませんね。
(もちろん濃度に差がある可能性はありますが)
ただリップの主成分がワセリンや水添ポリイソブテンなどなど被膜持続性の高い油剤で出来ているのでそれなりに落ちにくい構成ではあると思います。
でも「ティント」とあるけど染料ベースというわけではないように見えますね。
つまりこういう風に各社の基準によって「ティント」の定義がバラバラのようなので、
必ずしも【ティント系=染料が主体】という風に決めつけるのは出来ないようです。
国内メーカーだと極力浸透しにくいようにオイルベースにして、
さらに染料と顔料をうまく組み合わせてできるだけローリスクで使えるような工夫も見られます。
さきほども書いたように結局のところ染料よりは顔料の方が安全性は断然高いですから
できるだけ顔料をメインに作った方が安全性の高い商品になるのは間違いありません。
なので染料と顔料の区別ができるようになるとより安全なアイテムも選べるようになりますので、
近日中にこの見分け方についても記事にまとめられたら良いなと思っております(^_^)ゞ
(?)
では長くなりましたが今日はこのあたりで!
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